生きているということ
こんにちは。
オールフォーワングループの有田です。
本年もよろしくお願いいたします。
新年早々、暗い話で恐縮ですが、年末に新聞を読んでいたら、
昨年1年間も大勢の著名人が亡くなったという記事を目にしました。
私がメディアでよく見聞きしていた俳優、女優、声優をはじめ、
子どもに何度も読み聞かせた絵本の作家の方々など、
直接会うことはないのだけれども、同じ時代にこの世のどこかで生きていた方々が
亡くなったという事実で、大変寂しい気持ちになってしまいました。
その中で、詩人の谷川俊太郎さんが亡くなったことは、私にとって大変衝撃でした。
代表作の「二十億光年の孤独」「生きる」「朝のリレー」は教科書で何度も読み、
独特な世界のとらえ方に自分自身の世界観を揺さぶられました。
音楽を好きな人が楽器で音遊びをするように、
言葉と無邪気に戯れているような詩をたくさん遺された方で、
私にとっては言葉の神様のような存在でした。
新聞に発表される詩を毎月楽しみにしていたのですが、
昨年11月17日に掲載された「感謝」という詩を目にしたとき、
まるで波のない湖面のような、その詩の持つ静謐さに少し驚きました。
そしてタイトルにも通じる「感謝の念だけは残る」という終わり方に、
もしかしたらという予感がありました。
実際、谷川さんは掲載時にはもう既に他界されていたのですが、
私にとっては神様があの世に帰ったんだなぁ、
その前に静かにこの世に思いをはせて、
私たちにその思いを伝えて行かれたんだなぁという感慨だけがありました。
その2週間後、実父が倒れ、その死に目に立ち会った際、
母と谷川俊太郎さんのこの詩について話した時のことです。
長年の闘病に加え、認知症も進んできた父の看護や介護を一身に担ってきた母の苦労を、遠方に暮らす私は今までただ聞くくらいしかできませんでした。
子どもに返っていくかのように、母が傍から離れるのを嫌い、
感情のままに振る舞うようになっていく父でしたが、
度重なる入院、手術、治療の中で、
医師や看護師の方に徐々に謙虚に感謝の意を伝えるようになったそうです。
晩年の父は、病院の他は外に出ることも少なくなったのですが、
私たち家族が実家に帰省すると嬉しそうに話をし、
一日の大半は窓辺の座椅子に座ったまま、静かに外の景色を眺めていました。
積極的に社会活動はしないものの、人と話すこと、外の世界を見つめること。
病気をしてあるいは年を取って生きることの意味を考えていた私に、
敬愛するアーティストTHE YELLOW MONKEYが「復活の日」という曲を発表して、
その答えを教えてくれました。
「このままこの世界の続きを見せて」
父はもうこの世界の続きを見ることはできなくなりましたが、
今後は代わりに私が見た世界の話を、父の墓前で話していこうと思います。
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